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小川清史メルマガ第78回「日本は世界政策を持っているか」-日本のポリ・ミリ戦略の問題点-
◆◆ 救国シンクタンクメールマガジン 26/06/07号 ◆◆
台湾有事シミュレーションに首相や防衛大臣役として参加した国会議員の振り返りで、「武力攻撃事態を認定するのに躊躇した」、「防衛出動命令や同待機命令を発出する決断は極めて難しい」といった発言を以前のメルマガで紹介しました。
そして、諸外国の軍隊運用ではシームレスに運用できる一方、我が国の自衛隊を運用するのにはいくつもの段差があり、いざ決断するにあたり段差が極めて高く感じるとの感想も聞かれます。
しかし、現在の仕組みは、2014年7月1日に政府が安保法制を決定した際に「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備」と表現しており、2015年の国会審議でもこの考え方が説明されたのです。
切れ目のない法制が整備されたにもかかわらず、台湾有事のシミュレーション等で、何故段差を感じるのかを考えてみたいと思います。
そもそも、ポリ・ミリ戦略においては、政治と軍事の関係がスムーズに行われ、政治目的と軍事オプションとが整合されていることが重要です。そして現実の運用では、相手国よりも迅速に決断し、最大の効果を得るように政治が軍事を運用しなければなりません。しかし、決断が遅れ軍隊の行動が後手に回れば、我が方のコストとリスクが跳ね上がることとなります。
我が国の安保法制では、決断の遅れ、自衛隊の行動の遅れが懸念される状況ですので、原因を考え、その解決策を提示することが必要だと認識しています。
台湾有事などのシミュレーション想定では、中国の台湾に対する認知戦、サイバー攻撃、海軍艦艇等の台湾周辺への展開などの状況から開始されるパターンが多いと思います。その状況に対して、日本政府は「武力攻撃予測事態」を認定するか否かを最初に判断します。この際、自衛隊高官担当の配役から、事後の行動を迅速にするために政府に対して早期に認定を求めることがあります。「武力攻撃予測事態」が認定されれば、「防衛出動待機命令」を防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て自衛隊に命ずることが可能となり、自衛隊は出動準備を進めることが可能となります。その自衛隊の出動準備とは展開予定地域への機動展開、陣地構築、弾薬等の兵站準備、あるいは米軍に対する物品提供などです。
しかし、シミュレーションにおいては、自衛隊役から「武力攻撃予測事態」の認定及び「防衛出動待機命令」の早期発出を求められても・・・・
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