◆◆救国シンクタンクメールマガジン 25/06/02号◆◆
前回は、「軍隊と警察との違い」その1として、「行動権限の違い」について述べました。今回は、その2として「行動する単位の違い」について述べてみます。
軍隊は対外的作用として、武力侵攻してくる外国軍隊と戦うための機能です。外国軍隊と戦うためには、部隊単位で行動しなければなりません。軍隊は、欧州における傭兵軍や日本の戦国時代(信長以前)の戦いは、個人主義であり、個人の戦いの結果を足し算することで全体の結果となっていました。
現代戦における軍隊の戦闘は個人単位ではなく組織単位です。そして任務は組織に対して付与されます。その付与要領は、組織の指揮官を通じて行われます。任務付与された指揮官はその任務に基づいて、自己部隊に対する命令を作成・下達します。その際も命令は指揮官から指揮官になされ、その任務を遂行するのは、部隊です。
一方、警察は警察官個人が行政機関として権限行使します。そのため、警察官は警察学校などで徹底的に法律を学びます。例えば、警察官職務執行法第7条にある正当防衛については「判例を中心に具体的事例を解説した法律書」及び「擬律判断事例集」など正当防衛の成立要件や判例を詳しく解説した資料を用いて徹底的に学びます。こうして、行政機関である警察官は正当防衛の理解と判断力向上を養います。
軍人教育で学び体得するのは、ほとんどが戦闘に必要なスキルです。各兵士、将校は、いずれも軍事組織の一員として、命令に応じた動きや戦闘動作、武器の操法に習熟することが求められます。必要に応じて行政法を学ぶことはあっても、それは戦闘場面で直接に使われることはほとんどありません。
特に、指揮官となる将校は、国際法と戦術、作戦についての教育を主に学びます。それは、部隊を指揮するために必要なスキル(部隊運用、リーダーシップ等)を体得するための教育です。警察官のように、正当防衛の成立要件や判例を体得するような教育体系にはなっていないのです。
ここまで、軍隊についての理念型を述べてきました。ここで、自衛隊について考えてみたいと思います。その任務は「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当るものとする(自衛隊法第3条)」です。
任務の前半部分「我が国を防衛すること」は軍隊の任務そのものですが、後半の「公共の秩序の維持」という任務は、「命令による治安出動(自衛隊法第78条)」及び「要請による治安出動(自衛隊法第81条)」という行動となります。治安出動での権限や法的位置付けは警察とほぼ同じです。通常の軍隊には、治安出動任務は付与されません。
なお、治安出動とは、警察が対応できない事態発生時に自衛隊が警察権限をもって警察を支援することです。その場合には警察比例の法則が働きますので、事態を引き起こしている者とほぼ同等の武器や権限で対応しなければなりません。
しかし冷静に考えると‥‥
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救国シンクタンク第7回フォーラム「皇位継承問題」ダイジェスト
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『大国のハイブリッドストラグルII: 大国の衰退と台頭がもたらす地域紛争』(2023年)
救国シンクタンク第6回フォーラム「大国のハイブリッドストラグル2023新春 」
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