◆◆救国シンクタンクメールマガジン 23/1/22号◆◆
常識的な経済学者は、政府債務や財政赤字は時には必要だとしてもコストを伴うと考える。野放図な財政赤字を出し続ければ民間投資が妨げられ、国民の富を減らすと考える。
これに対して、MMT支持者は、「財政赤字は国民の富と貯蓄を増やす」(ケルトン(2021)『財政赤字の神話』176頁)と主張する。彼らはその根拠として、「政府部門の赤字=非政府部門の黒字」という恒等式(常に成り立つ式)をしばしば持ち出す。誰かの赤字は誰かの黒字だから、政府と民間の2つを考えた場合、政府の赤字は民間の黒字であり、政府の金融負債は民間の金融資産である。MMT支持者は、民間が貯蓄し資産を蓄積するためには政府が常に赤字でなければならず、国富を生み出すのは財政赤字だという。
彼らによれば、警戒すべきなのは財政赤字ではなく、財政黒字である。政府部門の黒字は非政府部門の赤字だから、財政黒字は国民の富を減らし、低成長をもたらす。「財政黒字は,民間や海外での維持不可能な信用膨張を示唆する「危険信号」「腫瘍マーカー」」(望月慎 (2020)『MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』92-93頁)であり、政府は財政を常に赤字にしなければならない。MMTの極端な支持者は「経済成長とは国の負債の増大」であり、国民が豊かになる方法は政府が財政赤字を出す以外にないとまでいう。これは王権神授説まがいの国家万能説だが、理論的にも歴史的にも明白な誤りである。
まず、歴史的に明白な事実を述べよう…
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今回のメルマガでは、MMT支持者の「財政赤字は国民の富と貯蓄を増やす」という主張が、理論的にも歴史的にも明白な誤りであることを経済学者の柿埜慎吾先生が解説しています。
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こちらの番組では、柿埜先生と渡瀬研究員がMMTについて解説をしています。
「税は財源ではない」という論説は本当なのか?ぜひご視聴ください!
MMTを経済学者がわかりやすく解説!「税は財源ではない」は本当か? 高崎経済大学非常勤講師柿埜真吾 渡瀬裕哉【チャンネルくらら】
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《第6回フォーラム〈大国のハイブリッドストラグル2023新春〉のお知らせ》
【第6回 救国シンクタンクフォーラム「大国のハイブリッドストラグル2023新春」】を2023年2月12日(日)に星稜会館にて開催いたします。
今回のフォーラムは「超大国の衰退と台頭する中国、隣接する地域の紛争の現状」(仮)をテーマに、篠田英朗先生(東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)、岡部芳彦先生(神戸学院大学経済学部教授)、小野義典先生(城西大学現代政策学部 社会経済システム学科准教授)をお招きし、ご講演をいただきます。
フォーラムの詳細については、イベントページ(https://kyuukoku.com/)をご覧ください。
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《救国シンクタンク叢書 第3弾『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』のお知らせ》
救国シンクタンク叢書シリーズ第三弾『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』の予約が開始されました!2021年から郵便学者の内藤陽介先生に委託して進めた研究活動「アクティビストのための調査手法モデル化」(いわゆるレジ袋研究)を書籍化しました。
※救国シンクタンク会員の皆様には、会員特典として献本を予定しています。
『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』(2023年)
叢書シリーズ第一弾『自由主義の基盤としての財産権』(2022年)
叢書シリーズ第二弾『大国のハイブリッドストラグル』(2022年)
https://www.amazon.co.jp/dp/4434306847/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_G77F0Y886RKF67WW728S
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【第二回 救国シンクタンク 懸賞論文募集のお知らせ】
第二回目となる今回は《「業績評価条例(旧・行政評価条例・政策評価条例)」のモデル条例アイディア》を論文として募集します!
※今回は推薦図書『「行政評価」の時代:経営と顧客の視点から』に基づいた感想文形式の論文も募集いたします。
優れたアイディアに関しては、救国シンクタンクの『業績評価条例』のモデル条例案に取り入れることを想定していますので、奮ってご応募ください!
募集締切は〈令和5年1月31日〉です。
第二回懸賞論文募集の特別告知 渡瀬裕哉
救国シンクタンク第二回懸賞論文募集のお知らせ!
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【オンライン公開研究会のお知らせ】
1月13日(金)18時00分からオンライン公開研究会を開催しました。
YouTubeライブ配信のアーカイブはこちらです。
救国シンクタンク(2023年1月13日)ライブ「皇室・安全保障・日銀」 倉山満 渡瀬裕哉 中川コージ 内藤陽介【チャンネルくらら】
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