◆◆救国シンクタンクメールマガジン 2024/02/06号◆◆
マイナス金利解除は慎重に
1月22~23日の金融政策決定会合は、能登半島地震の影響もあり、現状維持とみる予想が大半だったが、実際その通りになった。日銀は量的質的金融緩和の現状維持を決めた。当面は緩和的姿勢を維持するという方針であれば歓迎すべきことである。過去の地震では超円高が回復を妨げてきたが、今回は同じ轍を踏まないで欲しいものである。
ところが、金融政策決定会合終了以降,日銀は予想以上にタカ派的な情報発信を続けている。まず,注目が集まったのは、1月の展望レポートでは、2%目標が「見通しが実現する確度は、引き続き少しずつ高まっている」という表現が加わったことである。植田総裁も会合終了後の記者会見で2%目標達成にやや楽観的とも取れる発言を繰り返した。筆者は先日の研究員所見では、展望レポート自体の物価の将来見通しは適度に慎重で、植田総裁の発言も表現の変化自体はさほど大した問題ではないと指摘したが、ここ最近の日銀の情報発信を見ると、日銀が正しい政策決定を下せるのかどうか少々心配にならざるを得ない。
1月31日には、1月の金融政策決定会合における主な意見が公表されたが、今回の「主な意見」には12月の前回会合と比較すると注目すべき変化があった。12月にはインフレ目標達成に楽観的な意見や、緩和修正を支持する意見も見られたものの,全体には慎重な意見が目立ったのに対し,今回は明らかにタカ派的意見の方が多くなっている。
例えば、「金融政策運営に関する意見」についてみると、昨年12月までと1月の相違は明らかである。昨年12月までは、「現時点では、「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現を十分な確度をもって見通せる状況には、なお至っておらず、イールドカーブ・コントロールのもとで、粘り強く金融緩和を継続する必要がある」という意見が冒頭にあげられていた。これは実は9月、10月の主な意見にも全く同一の表現が使われている。同じ委員の意見、もしくは執行部の見解あるいは日銀審議委員の総意だと考えてよいだろう。
ところが、1月の「金融政策運営に関する意見」では、前半は全く同じ表現が踏襲されているものの、最後に次のような意味深長な但し書きが加えられた。
「この先、賃金と物価の好循環を確認し・‥‥
参考動画 【救国シンクタンク研究員所見】日本銀行が大規模金融緩和を継続~マイナス金利解除はいつ? 経済学者 柿埜真吾 #日銀政策決定会合
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《令和6年2月25日(日) 第4回 救国シンクタンクセミナー自治体経営研究会》
◆ご参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=yaHQsOZboTQ
◆開催日時:令和6年2月25日(日)14:00~17:30(13:30受付開始)
◆会 場 :東京都千代田区
◆主 催 :一般社団法人救国シンクタンク
◆講師:渡瀬裕哉研究員、小川清史客員研究員
◆プログラム(変更する場合がございます)
受 付:13:30
開 会:14:00 挨拶、事務連絡
第一部:14:05~15:20 誰でも簡単に活かせる地方自治体の世論調査の見方・やり方・使い方
休 憩:10分
第二部:15:30~16:40 国民保護について
休 憩:10分
第三部:16:50~17:20 質疑応答
閉 会:17:25
◆参加申込(Peatixにて受付いたします)
お申込みURL:https://peatix.com/event/3785408
・地方自治体【首長・議員】(参加費20,000円)
・立候補予定者、一般アクティビスト(参加費5,000円)
セミナーの後に懇親会を予定しております。懇親会のご案内は別途お知らせいたします。
セミナーへの参加対象者は、地方自治体の首長・議員・立候補予定者の方々を対象にしておりますが、アクティビスト志望の会員様やそれ以外の一般の方もご参加いただけます。
減税や規制改革、事務事業評価、安全保障などに取り組んでいる「首長・地方議員・立候補予定者」をご存じの方は、ぜひこのセミナーをご紹介ください。
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《救国シンクタンク叢書 第5弾『皇位継承問題』》
救国シンクタンク“日本の未来を考える”シリーズの第五弾。第一部では「皇位継承問題とは何か」を學館大学 現代日本社会学部教授、新田均氏が、「皇位継承問題と政治」については産経新聞社 論説委員長、榊原智氏が、「後花園天皇と伏見宮家」というテーマで国際日本文化研究センター 名誉教授渡今谷明氏が、「旧皇族の男系男子孫の皇籍取得は憲法第十四条違反なのか」と題して弁護士、山本直道氏が、そして「秋篠宮家の現在と未来」を皇室評論家の髙清水有子氏がそれぞれの知見を持って論じる。第二部では倉山満氏をモデレーターに、それらの専門家が皇位継承問題について白熱したクロストークセッションを展開する。
皇位継承問題について、専門家たちが描き出す今を表した必読の書。
《令和5年7月30日(日)第7回フォーラム「皇位継承問題」》
救国シンクタンク第7回フォーラム「皇位継承問題」ダイジェスト
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《オンライン公開研究会のお知らせ》
1月11日(木)にオンライン研究会を実施しました!
◆救国シンクタンク(2024年1月11日)ライブ 倉山満 江崎道朗 渡瀬裕哉 柿埜真吾 内藤陽介【チャンネルくらら】
01:37 所長の年頭ご挨拶
07:16 政治スケジュールと能登半島の復興
17:34 地方自治と自衛隊の震災対応
26:10 復興時の経済政策について
33:00 復興減税へのこだわり
35:20 日本人と震災の歴史
39:20 会員様からの質問 株価急上昇の理由
48:08 告知 第4回救国シンクタンクセミナー
51:40 研究員の今年の抱負

次回のオンライン研究会は、2024年2月8日(木)18時からです!
お楽しみにお待ちください!
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《救国シンクタンク叢書 第4弾『大国のハイブリッドストラグルII: 大国の衰退と台頭がもたらす地域紛争』》
『大国のハイブリッドストラグルII: 大国の衰退と台頭がもたらす地域紛争』(2023年)
救国シンクタンク第6回フォーラム「大国のハイブリッドストラグル2023新春 」
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《救国シンクタンク叢書 第3弾『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』》
『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』(2023年)

いよいよ新発売!レジ袋有料化「義務化」は嘘だった!? 救国シンクタンク叢書『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』 内藤陽介 渡瀬裕哉

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