刊行物 [ Publications ]

救国シンクタンク叢書

 

 

 

『自由主義の基盤としての財産権』

[ Kyuukoku thinks tank series ]

“The property rights as a basis for freedom”

Author Mitsuru Kurayama(Chairman , Constitutional Historian)

本書の目的は、コロナ災害という有事の際に、日本国憲法がどのように機能するかを検討することである。文明国の憲法は、まさに有事の際に国民の権利が不当に侵害されることを防ぐために作られている。

この序論で、まず「憲法」と「憲法典」の違いを説明する。憲法とは日本という国の歴史、伝統、文化などを指し、憲法文書とは憲法(日本国憲法)のことである。憲法典だけで政治を行うことはできないので、憲法(日本国の歴史、伝統、文化)が求める政治を行っているか、政治を行う上で憲法違反がなかったかを検証することが必要である。

コロナ災害後の日本政府の大まかな動きを時系列で見ていくと、政府が非常事態を宣言し、国民の様々な権利を制限するという超法規的な対応が多く見受けられる。国民の自由が制限され、政府は国民に犠牲を押し付けながら十分な議論をせず、疑問や違憲の事態を招いたのである。現在の日本では、行政機構が適切に機能しているかを監督する大臣も、大臣をチェックする国会も、その役割を果たすことができない。

第1章では、憲法論議の基礎となる国家運営に必要な原則を示す。日本国憲法は、第11条と第97条の2つの条文で人権の尊重を謳っている。現代の「20世紀型人権」は、より「人間的」であり、「社会権」と呼ばれるものである。社会権」とは「人間らしく生きる権利」のことであり、日本政府はまだこの問題に取り組む準備ができていない。このことは、憲法論として重要な問題を提起している。

第2章では、一般的な憲法学で想定される有事の定義を紹介しながら、有事における憲法のあり方について論じる。国家は国民の生命と財産を守る責任を負っており、国会はこの点で重要な機関である。しかし、日本では、コロナ災害のような有事の際の補償の議論もおろそかにされてきた。日本政府の見解は「補償は不要」であり、「補償」という概念すら認めていない。憲法上、「自粛者には十分な補償を行う」か、「自粛は必要ないので補償は不要」の二者択一しかありえないのである。ところが、今回の特措法改正案は、「自粛をさせるが、十分な補償はしない」という内容で成立してしまった。

第3章では、まず、自由は無限ではなく、公共の福祉のために制限されるという「内在的制約説」を取り上げた。従来の政府解釈では、「補償を必要としない警察目的の消極的制約は最小限にとどめなければならない」とされていたが、菅内閣がこの政府見解から逸脱していることを説明した。

第4章では、YouTubeの番組「チャンネルくらら」の内容を紹介した。日本維新の会幹事長の馬場伸幸衆議院議員と国民民主党の玉木雄一郎代表が、コロナ災害に関する特別措置法の改正や規制の補償について、国会で対談している様子が紹介された。また、西村経済再生担当大臣の国民の自由を侵害しかねない大失言についても、憲法の観点から解説している。

巻末には、経済的自由権をめぐる憲法論争を鼎談し、コロナ事件などの有事における憲法の運用を検証している。自由な議論が許され、財産権が守られる社会が実現されなければならない。救国シンクタンクは、これからも自由の大切さを発信していく。

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Kyuukoku thinks tank series “Hybrid Struggles of the Great Powers” 

大国のハイブリッドストラグル』(総合教育出版・2022年)

〈内容紹介〉
アメリカ、中国、ロシアの3 カ国および、軍事、地政学それぞれの領域における新進気鋭の専門家5名が知見を共有し解説する。小泉悠 (ロシアの軍事・安全保障政策を専門)、奥山真司 (欧米各国の地政学や戦略学を専門)、部谷直亮 (安全保障全般を専門)、渡瀬裕哉 (国際情勢分析を専門)、中川コージ (組織戦略論を専門)
【ハイブリッドストラグルとは】
大国は、国内外の大衆心理煽動や法律争議の技術を活用しながら、人類が秒進分歩で発見し開拓した技術と領域でハイブリッドな仄暗いストラグルを展開している。「戦争」「冷戦」「新冷戦」などとして用いられる日本語における「戦」の概念では表現するのが困難になった現状において、本書籍では敵や味方が明確ではない「ストラグル」な国際情勢を分析していく。

〈Introduction〉

Five up-and-coming experts on the military and geopolitics of the United States, China, and Russia, will share their knowledge and commentary. Yu Koizumi (specializing in the Russian military and security policy), Shinji Okuyama (specializing in geopolitics and strategic studies of Western countries), Naoaki Hidani (specializing in general security issues), Yuya Watase (specializing in international affairs analysis), Koji Nakagawa (specializing in organizational strategy theory)

(仮訳)

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『ミルトン・フリードマンの自由経済論』

“Milton Friedman on Japanese economy”

Author Shingo Kakino( Economist)

 

 

 

American economist Milton Friedman (1912-2006) is one of the greatest economists of the 20th century, whose libertarian ideas still influence the world today. However, his writings on the Japanese economy are almost entirely unknown. This book is the first analysis of his ideas about the Japanese economy. Contrary to popular wisdom, Friedman reveals that Japan is an excellent example of the great virtues of a free market economy rather than bureaucratic leadership. It was trade liberalization and innovative private enterprise that made possible the Japanese economic miracle. The Japanese economy grew in spite of industrial policy, not because of it. Friedman was also a relentless critic of discretionary monetary policy by the Bank of Japan. He predicted most of Japan’s economic crises, including the collapse of the bubble economy in the 1990s and deflation in the 2000s. Had Japan followed the solution he outlined -a free-market economy with stable money, the turmoil could have been avoided. It is time to heed Friedman’s forgotten advice to us. Japan must regain its strength through deregulation, tax cuts, and stable monetary policy.

 

自由と成長の経済学 「人新世」と「脱成長コミュニズム」の罠

“The Economics of Freedom and Growth”: Debunking the Myths of the Anthropocene &Degrowth Communism.

Author Shingo Kakino( Economist)

This book provides a critical analysis of the “degrowth communism” advocated by Kohei Saito, a leading Marxist in Japan. In recent years, the anti-capitalist movement has gained momentum in Japan. According to Saito, capitalism inevitably leads to economic growth that destroys the environment. He argues that capitalism is the root of all evil, from climate change to pandemics. His book, Marx in the Anthropocene, which advocates “degrowth communism” as an alternative to capitalism, became a best-selling book in Japan.

However, Saito’s claims are not based on facts. History shows that it has been communist regimes that have caused the worst environmental destruction, including the Chernobyl nuclear disaster. This is no accident. Property rights are the best means of promoting efficient use of resources. It is no surprise that communist regimes that deny property rights inevitably destroy the environment.

Property rights are also essential for the protection of human rights. As Hayek and Friedman taught, economic freedom is inseparable from human freedom. Without property rights, there can be no independent media or democracy. This is why all communist regimes invariably violate human rights. Saito’s degrowth communism is no exception. Indeed, the regime proposed by Saito would be extremely repressive since it would deliberately impoverish the people.

Judging from history, it may be true that communism is the surest way to degrowth, but that merely means that communism makes people poor and desperate. It is the poor and minorities who suffer most as a result of degrowth. The right solution to environmental problems is not a regression to barbarism, but progress through innovation. Contrary to popular belief, it is economic growth under capitalism that has dramatically reduced the death toll from natural disasters and communicable diseases. Only capitalism can create breakthrough technologies that give hope for the future.

The Economics of Freedom and Growth is the third-place winner of the “Best Economic and Management Books of 2021” selected by The Oriental Economist (Toyo Keizai), a leading Japanese economic magazine.

 

 

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【所長・理事長:倉山満】

救国のアーカイブ 公文書管理が日本を救う』(ワニブックス・2021年)

〈日本がなぜアーカイブ後進国なのか〉
岩倉使節団は図書館と博物館を持ち帰ったが、文書館は持ち帰らなかった!?

アーカイブから日本人の公とは何かも解説する!!

アーカイブという言葉は、なじみが無いかもしれませんが、「公文書管理」という言葉は聞いたことがあるでしょう。公文書管理はアーカイブの一部です。アーカイブとは文書管理のことです。(中略)「公文書」と聞いただけで、「隠す政府」と「追及する野党&マスコミ」との構図を思い浮かべるかもしれません。不幸なことです。本来の文書管理は、きわめて中立的なのですから。

アーカイブは、政府与党にも野党&マスコミにも、国民全員に対して公平です。その文書を使って議論を戦わせることはあっても、文書の管理自体にイデオロギーはありません。アーカイブとは、その文書の管理のやりかたを研究する技術です。(中略)毎年のように八月十五日と十二月八日が近づくたびに、天皇の戦争責任が問題視されていました。

しかし、慰安婦にしても天皇の戦争責任にしても、アーカイブを知っていれば、一発で解決します。学生時代、韓国人や中国人の友人がいましたが、お互いにアーカイブを知っていたので、子供のようなケンカなどせず、大人の付き合いができました。なぜか。文書管理(アーカイブ)こそ、日本を救う。一つ一つ、お話ししていきましょう。(本文より)

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【研究員・理事:江崎道朗】
インテリジェンスで読み解く 米中と経済安保
(扶桑社・2022年)
◆「米中対立期」の到来
◆日本企業、国民はどう生きるべきか?

この100年で世界は5回目の転換期を迎えている。まずは、第一次大戦の戦勝国によってつくられたヴェルサイユ体制。次に、米英仏ソ中を安保理の常任理事国としたヤルタ体制、米ソ対立による東西冷戦体制、ヒト・モノ・カネの移動が自由になったポスト冷戦期(グローバル社会)だ。そして2017年12月、トランプ大統領は中国を競争相手とみなす国家安全保障戦略を策定し、中国に貿易戦争を仕掛けた。その結果、現在は第5の転換期「米中対立期」に突入している。翻ってわれわれ日本は、「米中対立期」の狭間にありながら、明確な戦略を持ち合わせていない。そもそも中国を「脅威」だと明言すらしていないのだ。日本の経済安全保障を確立するためには、国勢情勢を正確に分析し、時代に即した戦略立案が喫緊の課題である。本書は、アメリカ、自民党、中国の公刊情報を広く読み解くことで見えてきた日本のあるべき「対中戦略」「経済安全保障」について独自の視座を提供している。また、著者の正鵠を射た分析は、インテリジェンスに関する実践的な入門書としても必読の一冊と言えよう

Chapter1 アメリカの思惑をどう分析するか
Chapter2 減税、規制改革、技術投資による民間主導経済
Chapter3 軍事力による平和
Chapter4 対中「関与」政策は誤りだった
Chapter5 自民党「経済安全保障戦略」の狙い
Chapter6 中国の経済・技術「覇権」戦略
Chapter7 日本の「経済安保」の基本戦略とは?
Chapter8 インテリジェンス機関の拡充が日本の命運を左右する

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【研究員・理事:渡瀬裕哉】
税金下げろ、規制をなくせ 日本経済復活の処方箋(光文社新書・2020年)

1980年代、日本は世界で最も勢いのある経済大国だった。
しかし、90年代に入ってバブルが崩壊、経済は停滞して「失われた10年」と呼ばれた。
その後も不況から脱出できず、もはや「失われた30年」になろうとしている。
その原因は何か――。すべては「税金と規制」の問題に集約される。
だが、日本は世界に先駆けて少子高齢化が進み、財政状況も悪化。
社会保障費は増え、自然災害も毎年のように日本列島を襲う。
であれば「増税はやむなし」なのか。
上がる一方の税金と規制に苦しむ日本が打つべき手とは。
俊英の政治アナリストが、私たちに刷り込まれた「洗脳」を解く。

無駄(規制)をやめたらいいことだらけ 令和の大減税と規制緩和』(ワニブックス・2021年)

今日も減税、明日も減税、令和の大減税!でおなじみ渡瀬裕哉による政府への提言書。(もとい、小話)
コレイイネのオンパレード。

ますは規制をやめなさい、そして税金をさげなさい!

■宇宙産業が地上を元気にする! 広がりまくる宇宙ビジネス
■製薬産業を阻むものは何? 医療先進国・日本の製薬はまだまだ成長する
■保護産業の酪農? いえいえ強い酪農は世界でも戦える!
■ふるさと納税の問題点?自立した自治体が日本を強くする
■日本の農業を救え!~挑戦する人を応援する
■政府よりも問題を解決した〝民間の力〟─米騒動の教訓
■地下鉄はチャンスだらけ! 東京地下鉄事情の話
■空港民営化~インフラ運営のノウハウを世界に売り出す
■世界経済との結節点、港湾運営の民営化が未来を拓く
■7兆円産業に? スポーツ・ベッティングの可能性を考える
■規制大国日本で登山を楽しむ、発想の転換
■とにかく税金をなくすのが大事─ゴルフ場利用税
■政府の口出し無用! クールジャパンをもっと楽しく
■電波オークションどうする? 既得権益者の寡占放送を見直す
■世界に誇る日本の食文化~先進国基準で考えよう
■大学ビジネス!? 真の学問のためのお金の話
■国際貿易協定のハブ・日本、日本への投資が勝利の鍵
■統制? 放任? インターネットの表現の自由を考える!
■世界金融がひっくり返る日~ビットコインなどの暗号通貨
■日本国憲法、9条より大切な29条の話

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【関連書籍】

リバタリアンとは何か』(藤原書店・2022年)
来る時代を切り拓く、自治・自立の思想
自分のことは(国ではなく)自分でやった方が効率的だ!!
自由意志を有するはずの個人が国家に依存し、合理性を欠いて迷走する現代日本人が知らないアメリカ発“リバタリアン”の思想を徹底討論!!
新型コロナ流行で“個人”が規制される現代人の必読書!!

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【目次】
はじめに(宮脇淳子)
第一章  「リバタリアン」とは何か――その分類と組み合わせ
第二章 それぞれの「財産権」の闘い
第三章 リバタリアニズムの現実への適用
第四章 日本におけるリバタリアン
第五章 これからの日本のためのリバタリアン思想
〈補〉リバタリアンを定義する
〈座談会を終えて〉
リバタリアンはアメリカでどのように誕生したのか(江崎道朗)
“私はリバタリアンだ”と感じるあなたへ(渡瀬裕哉)
人間が自由でいるための条件とは何か?(倉山 満)
人名索引/事項索引

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