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「自主独立のための選択肢」No.234  「インド太平洋を軍事上の最優先課題とする米連邦議会」

「自主独立のための選択肢」No.234  「インド太平洋を軍事上の最優先課題とする米連邦議会」

◆◆ 救国シンクタンクメールマガジン 26/09/16号 ◆◆

 

情報史学研究家の江崎道朗です。

「なぜ民間シンクタンクが重要なのか」という観点から毎回、政治的課題について書いていこうと思います。今回は、「インド太平洋を軍事上の最優先課題とする米連邦議会」についてです。

 

米国の対外戦略、特に軍事行動に大きな影響を与える2027会計年度国防権限法案(FY27 NDAA)の審議が連邦議会で続いている。2027年度の国防費総額は約1兆1,500億ドル、日本円に換算すると188兆円となる。

では、188兆円もの国防費の使い道はどうなっているのか。その使途を定めているのがFY27 NDAAで、法案自体は1614頁もある。

このFY27 NDAAの要約版を上院軍事委員会が公開している。

https://www.armed-services.senate.gov/imo/media/doc/fy2027_ndaa_exsum.pdf

 

この要約版では、「主なハイライト」と称して、まず、以下の6項目を取り上げている。

・米国の兵器体系の再構築と米国の再工業化に向けた歴史的な投資

・国防総省の改革

・インド太平洋

・欧州

・中東

・西半球

 

トランプ共和党政権は、アメリカ第一、米本土防衛優先を掲げたが、それは、米本土防衛のためにも国際的な脅威に対抗しなければならない、という意味だ。そして地域でいうと、「インド太平洋」が、欧州や中東、西半球よりも優先的に取り上げられている。その主な項目は以下の通り(拙訳)。

《・「台湾安全保障協力イニシアティブ」を「第一列島線安全保障協力イニシアティブ(FICSCI)」に改

称し、フィリピンを本権限に基づく支援の対象とする。また、FICSCIを2032年まで延長し、2027会

計年度において最大1.5兆ドルの支援を承認する。

・国防総省に対し、台湾向けの戦時備蓄プログラムを設立することを承認する。》

 

2027年台湾危機を念頭に、まずは台湾に関する予算が明記されている点に注目したい。

この台湾危機に際しては、残念ながら、朝鮮半島、日本海・北海道方面、南シナ海での紛争も同時多発する可能性が高い。よって台湾に次いで韓国の動向について以下のように記している。

《・国防長官が、そのような措置が国益にかなうことを議会に証明するまで、朝鮮半島における米軍の態勢の縮小、または連合軍司令部に対する戦時作戦統制権の変更を禁止する。さらに、統合参謀本部議長、インド太平洋軍(INDOPACOM)司令官、および在韓米軍司令官に対し、そのような変更に関する独立したリスク評価を実施するよう指示する。》

 

トランプ大統領は米韓合同演習の縮小などを指示している。確かに北朝鮮が韓国統一政策を放棄したことと、実際に北朝鮮の陸軍勢力の能力低下から在韓米軍の兵力は縮小方向にある。韓国の左派政権が台湾危機に際して在韓米軍基地の使用を制限するのではないかという危惧の念もある。だが、実際に台湾危機になった際に、在韓米軍はどうなるのか、厳密なリスク評価をせよ、という訳だ。

韓国の次は、日本だ‥‥

 

 

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