◆◆救国シンクタンクメールマガジン 2024/11/25号◆◆
ニュージーランドの首都ウェリントンの議会議事堂前で、11月19日、先住民マオリの権利擁護を主張するデモが行われ、4万人以上が集まり、1840年に英王室とマオリの間で結ばれたワイタンギ条約を再解釈する法案に反対の意思表示を行いました。
西洋人としてニュージーランドを訪れたのは、1642年12月、オランダ人のアベル・タスマンが南島と北島の西海岸に投錨したのが最初とされています。翌1643年、オランダでは、ゼーラント州にちなみ、この地を“新しい海の土地”を意味する“ノヴァ・ゼーランディア”と命名しました。
1769-70年、英国のジェームズ・クックは、島全体の調査を行い、この一帯を英語読みの“ニュージーランド”としたうえで、北島・中島(現在の南島)・南島(現在のステュアート島)と命名。クックの調査を受けて、ニュージーランドが多くの大型鯨類の回遊ルート上にあり、鯨が北上又は南下する際に沿岸近くに来遊することがヨーロッパ人にも知られるようになると、多くのヨーロッパ人が捕鯨目的で来航。特に、1830年代にロンドンで植民地会社が組織されると、ニュージーランドへの西洋人の移民は拡大していきます。
ニュージーランドへの移民が増大すると、当然のことながら、入植者と先住民マオリとの抗争が頻発。このため、1840年2月6日、英国はマオリとワイタンギ条約を締結しました。
条約は、①全てのマオリ族は英国女王の臣民となりニュージーランドの主権を王権に譲る、②マオリの土地保有権は保障されるが、英国政府以外への売却は認められない、③マオリは英国民としての権利を認められる、という内容のものでした。
しかし、英語からマオリ語への翻訳に問題があり、「全ての土地は自分達のもの」するマオリの理解と、「ニュージーランドは英国の植民地である」とするイギリスの意識の間に齟齬が生じ・・・・
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