◆◆救国シンクタンクメールマガジン 2024/7/01号◆◆
フランス国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票が6月30日に行われ、即日開票の結果、保守政党の“国民連合”が首位に立ち、予想獲得議席数で過半数の289議席に迫る勢いを示しています。一方、左派連合“新人民戦線”は2位、マクロン大統領率いる与党連合は3位となっています。
この結果について、国民連合を“右派”ないしは“右翼”と表現している朝日新聞以外は、内外のメディアは「極右の擡頭」といったたぐいの煽情的な見出しで報じていますが、国民連合を“極右”と断じることに、果たしてどれほどの妥当性があるのか、筆者には大いに疑問です。(ちなみに、筆者は、朝日新聞同様、ルペンの評価は右派、せいぜい急進右派の範囲に留まるもので、極右というレッテル貼りはふさわしくないと考えています)
現在の国民連合の前身は。1972年にルペンの父、ジャン=マリー・ル・ペン(以下、ジャン=マリー)が結成した国民戦線です。
国民戦線は、ジャン=マリーがイタリア社会運動の影響を受け、右派勢力の結集を目指して結党した組織で、当初は弱小政党でしたが、1980年代に入りフランスの経済が悪化し失業者が急増すると、労働者層を中心に支持を拡大しました。しかし、反ユダヤ主義や排外主義、人種主義を公然と掲げるなどの極端な主張に対する反発も強く、二回投票制を採用している国民議会選挙では、毎回のように決選投票で落選運動を起こされ、1割近い得票がありながら、1988年の総選挙を除き、議席を得られない状況が続きました。
1997年以降、フランスの景気が回復し失業率が解消され始めると、国民戦線の支持率も低下。ジャン=マリーの度重なる暴言や社会党候補に対する暴行事件もあって、一時は党の存続が危ぶまれるほど衰退しましたが、EU統合やグローバリズムの進展によって経済格差や移民問題が表面化すると、急速に支持を回復。2002年の大統領選挙では泡沫候補と見られていたルペンが決選投票まで残り、フランス中に衝撃を与えています。
その後も、国民戦線は一定の支持を得つつも、“極右”の擡頭を防ぐという点では、他の政治勢力が団結して対応したため、弱小政党の域を脱することはできず、2010年、ジャン=マリーは引退を表明し、2011年、党大会で三女のマリーヌ・ル・ペン(以下、ルペン)が第2代党首に選出されました。
ルペンは、2012年の大統領選挙に出馬し、父を凌ぐ得票率17.90%を獲得したものの決選投票には進めませんでしたが、大統領選挙直後に行われた議会総選挙では国民戦線から2名の当選者を出しています。
さらに、2013年10月13日のヴァール県議会補欠選挙の決選投票では、国民戦線の候補が得票率54%で当選。地方の1議席をめぐる争いであったにもかかわらず、フィガロ紙は「国家的影響がある」と過敏に反応。また、この時期、アラン・ドロンがスイス紙とのインタビューで「国民戦線は重要な位置を占めている。よいことだと思うし、理解もする」と国民戦線への支持を表明したことで‥‥
今回のメルマガでは、フランス国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票が6月30日に行われ、即日開票の結果、首位に立った保守政党の“国民連合”について内藤陽介研究員が解説しています。
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《第7回 救国シンクタンクセミナー自治体経営研究会》
◆開催日時:令和6年8月25日(日)14:00~17:30(13:30受付開始)
【場 所】TKP九段下神保町ビジネスセンター 東京都千代田区神田神保町3-4柳川ビル
※申し込み多数の場合、会場を変更する場合がございます。
【テーマ・講 師】
「マニフェストの作り方」
~選挙戦略に欠かせないマニフェストとは~
渡瀬 裕哉 救国シンクタンク研究員・理事
【プログラム】※プログラムは変更する場合がございます。
受 付:13:30
開 会:14:00
・活動報告:地方議員の活動成果報告
・第一部 : マニュフェストの作成
・休 憩
・第二部 : ワークショップ
・閉 会 :17:30
※セミナーの後に懇親会を予定しております。別途お申込みとなります。
◆参加申込(Peatixにて受付いたします)
お申込みURL:https://peatix.com/event/4031643
・地方自治体【首長・議員】(参加費20,000円)
・立候補予定者、一般アクティビスト(参加費5,000円)
本セミナーは、地方自治体の首長・議員・立候補予定者の方々を対象にしておりますが、アクティビスト志望の会員様やそれ以外の一般の方もご参加いただけます。
減税や規制改革、事務事業評価、安全保障などに取り組んでいる「首長・地方議員・立候補予定者」をご存じの方は、ぜひこのセミナーをご紹介ください。
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■ 救国シンクタンク第8回フォーラム 11月23日 ■
◇日 時:2024年11月23日 15時開演
◇場 所:星陵会館 東京都千代田区永田町2丁目16−2
◇テーマ:「米大統領選後の世界」(中東情勢と台湾情勢を内容に追加)
◇出演者
前嶋 和弘 上智大学総合グローバル学部教授
松本 佐保 日本大学国際関係学部教授
倉山 満 救国シンクタンク 理事長兼所長
渡瀬 裕哉 救国シンクタンク 研究員
内藤 陽介 救国シンクタンク 研究員
中川 コージ 救国シンクタンク
◇プログラム
開演 15時
開会挨拶
第一部 各出演者による講演
休憩
第二部 クロストーク「米大統領選の世界」
閉会挨拶
閉演 18時半
※プログラムは変更する場合もございますので予めご了承ください。
◇お申込み
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【一般有料チケット5500円】https://peatix.com/event/3908203
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《救国シンクタンク翻訳叢書完成!》
【 Leave US Alone: 減税と規制緩和、アメリカ保守革命の教典】
監修:渡瀬裕哉(救国シンクタンク研究員)
全米で最も影響力のある政治戦略家の一人でもあるグローバー・ノーキスト氏が、保守派に向けた大胆なマニフェストとビジョンを提示する。
経済、人口統計、政治動向を通じて、アメリカ政治がこれまでどこにあったのか、どのように変化していったのか。本書『Leave Us Alone』は、アメリカ政治をより深く理解するための必読の書である。
www.amazon.co.jp/dp/4434328867
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《救国シンクタンク叢書 第5弾『皇位継承問題』》
救国シンクタンク“日本の未来を考える”シリーズの第五弾。第一部では「皇位継承問題とは何か」を學館大学 現代日本社会学部教授、新田均氏が、「皇位継承問題と政治」については産経新聞社 論説委員長、榊原智氏が、「後花園天皇と伏見宮家」というテーマで国際日本文化研究センター 名誉教授渡今谷明氏が、「旧皇族の男系男子孫の皇籍取得は憲法第十四条違反なのか」と題して弁護士、山本直道氏が、そして「秋篠宮家の現在と未来」を皇室評論家の髙清水有子氏がそれぞれの知見を持って論じる。第二部では倉山満氏をモデレーターに、それらの専門家が皇位継承問題について白熱したクロストークセッションを展開する。
皇位継承問題について、専門家たちが描き出す今を表した必読の書。
《令和5年7月30日(日)第7回フォーラム「皇位継承問題」》
救国シンクタンク第7回フォーラム「皇位継承問題」ダイジェスト
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《米国共和党保守派【翻訳叢書プロジェクト】出版費用支援のお願い》
救国シンクタンクではこのたび、ニュート・ギングリッチ元連邦下院議長の最新著作
『Defeating Big Government Socialism: Saving America’s Future』と、グローバー・ノーキスト全米税制改革協議会議長の著作『Leave Us Alone: Getting the Government’s Hands Off Our Money, Our Guns, Our Lives』の〈救国シンクタンク叢書〉としての翻訳本出版にあたり、会員の皆様にご寄付をお願いしたところ、大変多くのご支援を賜ることができました。誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
【重要】翻訳プロジェクトに関する報告・自治体経営セミナー開催決定!【救国シンクタンク】https://youtu.be/1TpNv8USXkg
翻訳叢書プロジェクトにご支援いただく際は、ぜひ事務局までご連絡をお願い致します。
◆お問い合わせ先:info@kyuukoku.com
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《救国シンクタンク叢書 第4弾『大国のハイブリッドストラグルII: 大国の衰退と台頭がもたらす地域紛争』》
『大国のハイブリッドストラグルII: 大国の衰退と台頭がもたらす地域紛争』(2023年)
救国シンクタンク第6回フォーラム「大国のハイブリッドストラグル2023新春 」
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《救国シンクタンク叢書 第3弾『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』》
『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』(2023年)

いよいよ新発売!レジ袋有料化「義務化」は嘘だった!? 救国シンクタンク叢書『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』 内藤陽介 渡瀬裕哉
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