内藤陽介の「メルマガで世界を読む」第13回「銅より高いカカオ豆」

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◆◆救国シンクタンクメールマガジン 2024/4/01号◆◆

主産地の西アフリカでの不作が続いているカカオ豆の先物価格が、3月26日のニューヨーク市場で、一時、1トン当たり1万ドルの大台を初めて突破しました。ちなみに、主要金属の銅の先物価格は1トンあたり約9000ドルですので、現在、カカオ豆は銅よりも高値で取引されているということになります。

 

2022年の国別のカカオ生産量で、コート・ディヴォワールは223万トンで世界1位、ガーナが110万8663トンで同2位となっており、両国で世界のカカオ豆生産の約6割を占めています。このうち、1960年にフランスから独立したコート・ディヴォワールでは、初代大統領に就任したフェリックス・ウーフェ=ボワニ(以下、ウフェボワニ)が、親仏・親西側の開発独裁体制を構築し、輸出用の換金作物としてのカカオとコーヒーを中心に、木材、パーム、綿花、ゴムなど大量栽培するため、大規模農園の組織を奨励する政策を推進。そのための安価な労働力として、汎アフリカ主義を掲げていたウフェボワニは、オート・ヴォルタ(現ブルキナファソ)、マリ、ギニア、ガーナ、トーゴ、リベリア等の近隣諸国から大量の労働者を呼び寄せました。

 

ウフェボワニの政策は大いに功を奏し、コート・ディヴォワールの農業生産力は飛躍的に向上。カカオ豆の生産では世界1位,コーヒー豆では世界3位となります。ウフェボワニは、これらの農産物の生産と輸出を国家が管理する体制を構築。旧宗主国フランスとの戦略的同盟関係するとともに、アパルトヘイトには反対するものの、南アフリカ共和国との対話や経済関係も否定しないという独自路線を採ることで、1960年代から1970年代にかけて年平均8パーセントの驚異的な経済成長を達成し、アフリカの新興独立国の多くが経済的に低迷を続ける中で、その国家運営は“イヴォワールの奇跡”と称賛されました。

 

ところで、ウフェボワニ政権の移民政策により、コート・ディヴォワールには外国人が急増(ちなみに、2023年の統計では人口2887万3033人の約4分の1が外国人労働者とその子孫となっています)。この結果、コート・ディヴォワールは国内に“民族問題”を抱えることになります。

ウフェボワニは、自らの出身地であるヤムスクロを行政 上の首都にするなど、バウレ族(彼の出身部族)優遇政策を進めるとともに、反対分子を恣意的に且つ積極的に粛清。さらに、(制度上は)国家予算には手を付けず、自らの“ポケット・マネー”を駆使して、各部族コミュニティの長との親交を深め、彼らの不満が爆発するのを巧妙に抑えていました。

しかし、1980年代以降、カカオの国際相場の下落により、コート・ディヴォワール経済は徐々に悪化。さらに‥‥

 

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◆開催日時:令和6年4月21日(日)14:00~17:45(13:30受付開始)

【場 所】TKP九段下神保町ビジネスセンター カンファレンスルーム3A

東京都千代田区神田神保町3-4柳川ビル

【主 催】一般社団法人救国シンクタンク

【テーマ・講 師】

「歳出改革基礎と各自治体における持続可能な行政条例」

渡瀬裕哉 救国シンクタンク研究員

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また、地方自治体の議員が議会において行政が執行する予算をしっかりと監視し、議会での質問や調査に役立てることができるようなモデル案を提示します。

【プログラム】

受 付:13:30

開 会:14:00 挨拶、事務連絡

・ショートトピック

・第一部 :14:20~15:35 「歳出改革基礎」 質疑15分

・休 憩 :15:35~15:45

・活動報告:15:45~16:00 地方議員の活動成果報告

・第二部 :16:00~17:15 「具体的事例の行財政条例解説」 質疑15分

・閉 会 :17:30 セミナーの後に懇親会を予定しております。

◆参加申込(Peatixにて受付いたします)

お申込みURL:https://peatix.com/event/3863697

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