◆◆救国シンクタンクメールマガジン 22/7/13号◆◆
評論家の江崎道朗です。
「なぜ民間シンクタンクが重要なのか」という観点から毎回、政治的課題について書いていこうと思います。
自民党安全保障調査会(小野寺五典会長)が4月26日に公表した「新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言(案)~より深刻化する国際情勢下におけるわが国及び国際社会の平和と安全を確保するための防衛力の抜本的強化の実現に向けて~」と題する報告書(以下、報告書と略称)は、10の項目を防衛力整備計画に盛り込むように提言しています。
https://www.jimin.jp/news/policy/203401.html
1. 戦い方の変化…(1)AI、無人機、量子技術等の先端技術(2)ハイブリッド戦(3)情報戦への対応能力(戦略的コミュニケーションの強化を含む。)(4)サイバー(5)海上保安能力(6)インテリジェンス(人的情報(HUMINT)の強化を含む)(7)宇宙
2. 弾道ミサイル攻撃を含むわが国への武力攻撃に対する反撃能力の保有
3. 「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の推進及び同盟国・同志国等との連携強化
4. 日米同盟の強化と拡大抑止
5. 防衛生産・技術基盤、研究開発(防衛装備移転を含む)
6. 人的基盤
7. 地域コミュニティーとの連携
8. 持続性・強靭性の強化
9. 国民保護の一層の強化(重要インフラ防護、港湾・空港の整備、邦人保護に関する在外公館の体制強化等を含む)
10. 気候変動
そこで今回は、この10の項目のうち、《「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の推進及び同盟国・同志国等との連携強化》について解説したいと思います。
安倍総理が凶弾に倒れたことを受けて急遽、7月11日付産経新聞「正論」欄に、安倍総理の業績と課題について一文を寄せました。
この一文において、第二次安倍政権の成果について以下のように指摘しました。
《安倍晋三元首相が凶弾に倒れた。67歳だった。さぞかし無念であったに違いない。
思えば、とくに第2次政権以降、7年8カ月にわたり、多くの成果を挙げたが、とりわけ以下の3つは銘記すべきだろう。
第1に、アベノミクスを推進したことだ。具体的にはデフレ脱却を掲げ日本銀行による金融緩和を進めて雇用改善に努めたことだ。
第2に、政権支持率が下がることを覚悟のうえ、特定秘密保護法や平和安全法制などを整備し、外交・安全保障とインテリジェンスの機能を強化したことだ。
第3に、国家安全保障会議(NSC)を創設して国家安全保障戦略を策定し、自由で開かれたインド太平洋構想を推進したことだ。》
ここで私は、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)構想について高く評価しました。アメリカのD・トランプ政権も日本が最初に提案したFOIPを高く評価しており、政権末期に関連する機密文書を敢えて公開しました。
――――――――――
※画像の出典:外務省ホームページ
「自由で開かれたインド太平洋戦略(Free and Open Indo-Pacific Strategy)」を対外発表する安倍晋三首相(2016年8月27日)
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2017/html/chapter1_02.html#T003)
今回のメルマガは、自民党安全保障調査会が防衛力整備計画に盛り込むように提言した10の項目のうち、《3. 「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の推進及び同盟国・同志国等との連携強化》についての解説です。
第二次安倍政権が国際政治の流れを作ってきたと言える国家安全保障戦略について、江崎研究員が解説しています。
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《救国シンクタンク叢書 第2弾『大国のハイブリッドストラグル』のお知らせ》
2022年7月11日に救国シンクタンク叢書 第2弾『大国のハイブリッドストラグル』を刊行しました。叢書『大国のハイブリッドストラグル』は、2022年1月22日に開催した、第3回救国シンクタンクフォーラム「大国のハイブリッドストラグル新春2022」を基に書籍化しました。
※今回の叢書『大国のハイブリッドストラグル』は、7月末までに入会された会員の皆様への献本を予定しています。どうぞ楽しみにお待ちください。
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~~書籍案内文~~
アメリカ、中国、ロシアの3 カ国および、軍事、地政学それぞれの領域における新進気鋭の専門家5名が知見を共有し解説する。小泉悠(ロシアの軍事・安全保障政策を専門)、奥山真司(欧米各国の地政学や戦略学を専門)、部谷直亮(安全保障全般を専門)、渡瀬裕哉 (国際情勢分析を専門)、中川コージ (組織戦略論を専門)
【ハイブリッドストラグルとは】 大国は、国内外の大衆心理煽動や法律争議の技術を活用しながら、人類が秒進分歩で発見し開拓した技術と領域でハイブリッドな仄暗いストラグルを展開している。「戦争」「冷戦」「新冷戦」などとして用いられる日本語における「戦」の概念では表現するのが困難になった現状において、本書籍では敵や味方が明確ではない「ストラグル」な国際情勢を分析していく。
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叢書化を記念した特別番組も宜しければご視聴ください。
戦争でも平和でもない状態〜ハイブリッド・ストラグルとは? 『大国のハイブリッド・ストラグル』江崎道朗 中川コージ【救国シンクタンク】
米国の価値観とは?『大国のハイブリッドストラグル』出版記念【救国シンクタンク】
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【オンライン公開研究会のお知らせ】
次回は〈7月14日(木)18時〉に開催いたします。
テーマは《参議院選挙後の日本政治について》です!
今回も《全編を一般公開》して、会員以外の方にもリアルタイムでご参加いただきます!
ぜひ、お見逃しなく!
YouTubeライブ配信のリンクはこちらです!
【全編公開!】救国シンクタンク(2022年7月14日)オンライン公開研究会 Youtubeライブ
6月2日に《戦後防衛政策の抜本的見直しと「新しい資本主義」について》を
テーマにオンライン公開研究会を開催いたしました。
YouTubeライブ配信のアーカイブはこちらです。
【全編公開!】救国シンクタンク(2022年6月2日)オンライン公開研究会 Youtubeライブ
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【第4回救国シンクタンクフォーラム「研究成果発表:テーマ〈ウクライナとレジ袋〉」】
2022年5月7日(土)第4回救国シンクタンクフォーラム「研究成果発表:テーマ〈ウクライナとレジ袋〉」を会員の皆様のご支援によって無事に開催いたしました。
こちらはフォーラムの【ダイジェスト版】動画になります。
【救国シンクタンク】第4回シンポジウム「ウクライナとレジ袋フォーラム」ダイジェスト版 内藤陽介 江崎道朗 渡瀬裕哉 中川コージ 倉山満【チャンネルくらら】
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(文責:事務局)